新・影の軍団 序章

監督
製作
出演つぐみ、千葉真一
受賞  
紹介 勝村・つぐみ両人のトークショウ目当てで観に行った、普段ならまずチェックしない系の作品なのだが、いざ観てみるとこれが面白い。それに、服部半蔵に扮する千葉真一を中心とする忍者アクションがすべて肉弾で迫力満点。若手の俳優陣も演技力は抜群で、微妙なB級色を漂わせつつ陳腐に見せない演出もみごと。「SF サムライフィクション」や「RedShadow赤影」に近いテイストで、十分劇場公開に耐える品質。わずか一週間のレイトショウ上映という限りなくVシネに近い扱いは理不尽にさえ感じる。全く、思わぬ拾い物をした気分だ。
 「序章」というだけあって、今後カギを握る登場人物を一通り紹介したところで、松方弘樹の大見得をバックに""to be continued""。「演じ屋」じゃないが、これは病みつき。すっかり術中にはまって、今後も劇場に通ってしまいそうだ。
 おまけとしては、若く血気あふれる伊賀忍者に扮して準主役の山口祥行が冒頭服部半蔵につかまって縛られるシーンは、「援助交際撲滅運動」の中で遠藤憲一に縛り上げられ、目前で恋人を犯されるというクライマックスのパロディ(たぶん)になっていて、随分笑わせてもらった。
 ストーリーも面白い。徳川系大名の影武者として権力を握った服部半蔵は、主人の遺志に沿って姫君を敵将の嫡子に無事輿入れさせようと、伊賀の残党を集めて動くが、自分の娘を我が殿の妻にしようと画策する敵将の老中がこれを妨害しようと、忍者集団風魔一族を使って姫略取を目論む。そしてこれに岡目八目を決め込み、スキあらば服部半蔵一派を葬ろうと機を見る豊臣秀吉寵用の猿飛佐助(松方)。序章では、まず風魔一味と半蔵一味が姫を奪い合って死闘を繰り広げたところで終わる。今後、猿飛がどう出るのか、影武者との真贋見分けがつかない三人の姫がそれぞれどう活躍するのか、興味は募る。

評価 ★★★
  

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