歌手 ヴァネッサ・パラディ
Vanessa Paradis as a singer
 
『マリリン&ジョン M&J』(1st Album) 1988
全曲作詞:エチエン・ローダ・ジョン/全曲作曲:フランク・ランゴルフ
 「MARILYN & JOHN」(from 2nd single)
 「MAXOU」
 「LE BON DIEU EST UN MARIN」
 「MOSQUITO」
 「SOLDAT」
 「JOE LE TAXI」(from 1st single)
 「COUPE COUPE」
 「CHAT ANANAS」
 「SCARABEE」

ミリオンセラー・ヒット「夢見るジョー JOE LE TAXI」とセカンドシングル「マリリン&ジョン」を収録したファースト・アルバム。 当時15歳のヴァネッサの歌声は、フランス語が持つ甘えるような響きと相まって、余りに可愛い。曲相はフレンチ・ポップスの王道を行くポップなリズムと旋律。押さえ気味のサウンドが、ヴァネッサの透明感のある声を一層引き立てる。 一度かけると停止ボタンを押すのがもったいなくなるほど、ずっと聞いていたいラブリーな一枚。
でも、単なるアイドル・ポップスではなく、ヴァネッサの豊かな声量と天性の美しい声色、そしてそれをコントロールするずば抜けた歌唱力に裏付けられての耳当たりの良さであることは、特筆したい。
 
 
『ヴァリアシオン VARIATIONS SUR LE MEME T'AIME』 1990
1〜11//作詞:セルジュ・ゲンスブール/作曲:フランク・ランゴルフ
12//作詞作曲:ルー・リード
 「L’AMOUR A DEUX」
 「DIS LUI TOI QUE JE T’AIME」
 「L’AMOUR EN SOI」
 「LA VAGUE A LAMES」
 「OPHELIE」
 「FLAGRANT DELIRE」
 「TANDEM」
 「AU CHARME NON PLUS」
 「VARIATIONS SUR LE MEME T’AIME」
 「AMOUR JAMAIS」
 「ARDOISE」
 「WALK ON THE WILD SIDE」


 
前作とは打って変わって、ワイルドでアダルトな曲をそろえた脱アイドルの意欲作。 作詞にはカリスマ、セルジュ・ゲンスブールを迎えている。 その詩の世界は愛に迷い、夢に想い、現実に失望する女の生々しい心象が時に等身大に、時に大いに背伸びした言葉で綴られている。 17歳のヴァネッサはその世界を5オクターブを駆使する圧倒的な歌唱力で歌い上げる。 なぜか聴いていて背筋に寒気が走る。 戸川純のようなある種アンダーグラウンド的な雰囲気さえ感じさせる聞き応えのある一枚。
  

『ビー・マイ・ベイビー  Vanessa Paradis」 1992

レニー・クラヴィッツ プロデュース&コンポーズ
全曲英語詩/ウォーターフロント・スタジオにて録音
No.2以外は全曲レニー・クラヴィッツ作曲
 「NATURAL HIGH」
 「I’M WATING FOR THE MEN」 (ルー・リード)
 「SILVER AND GOLD」
 「BE MY BABY」
 「LONELY RAINBOWS」
 「SUNDAY MONDAYS」
 「YOUR LOVE HAS GOT A HANDLE ON MY MIND」
 「THE FUTURE SONG」
 「PARADIS」
 「JUST AS LONG AS YOU ARE THERE」

本格的な米国進出を目指して、全曲英語録音で臨んだ意欲作。フランスなまりの英語が不思議な世界をつくりだす。でも、ヴァネッサの主張ある美声は、ブラック・コンテンポラリー風の曲相によくフィットはするものの、宝の持ち腐れの感も否めない。引っかかりのないBGM的な楽曲でさらっと流してしまうのはいかにももったいない。そんななかで、3曲目の「SILVER AND GOLD」はいい。痛切な詩もさながら、押さえ気味の演奏をバックに彼女の声が映える。それにしても、ささやきと太い発声を巧みに使い分けて様々な曲を自在に料理してゆく当時20歳の彼女の歌唱力は驚嘆に値する。
    
   


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