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予想の検証に・・・
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本ページは気象業務法第17条に定める「予報業務許可事業者」により業として行われた「予報」ではなく、気象予報士個人の、また相互の技術研鑽を目的として作成された私的な「天気の予測」を掲載するものです。従って、閲覧者が当ページ記載の事項を「予報」として利用され、それによって如何なる損害が閲覧者及びその関係者に生じたとしても、当ページ運営者は何らの責任を負うものではありません。 
なお、当ページの天気予想に関しての叱咤・激励は大歓迎します。また、上記の制限をご理解された上での特定の地域の天気予想依頼については、誠心誠意お答えいたします。

春と冬の闘い始まる
10日に予想されていた関東の雪の可能性はやや遠のきました。ただ、今週は北から冷たい空気を持った高気圧が覆い、南からは温かい春の風が吹いてきて日本の南でぶつかる、菜種梅雨のはしりのような状況が続きそう。ぶつかるところでは前線ができて天気が悪い状態が続きます。
一応、冬の高気圧が勝って、本州南部は晴れそうとの予想となっていますが、前線は日本のごく近くにできそうで、ちょっと(南北に100キロ程度)予想がずれると南岸では冷たい雨やみぞれとなる場合もあり得ます。
前線は急には動かないので、半日前ぐらいの天気予報ならけっこう当たります。朝の予報で夕方ぐらいまではOK、と言う感じ。
朝、出かける前には必ず天気予報をチェックしましょう。
平成11年3月9日


春一番、えてしてその後は寒波襲来
先日の春一番は大変な強風(函館では40m/sを超えた新記録!)でした。でも、春一番は低気圧が発達して起こり、低気圧が発達するには寒気の南下が必要なので、春一番が過ぎ去った後はしばしば寒の戻りがあります。
で、今年もご多分に漏れず、しばらく続いていた温かい日よりは春一番を最後に一時終息し、一転肌寒い日が多くなりそう。
まず7日日曜日は本州南岸の一部で冷たい雨が。上空には温かい空気が残っているので雪になるのは標高の高い地方だけ。
  
でも10日(水)には再び本州南岸を低気圧が通過し、今度は関東平野で雪になる可能性が高くなっています。
本州太平洋側の雪は春の知らせなのですが、寒さは真冬以上なので素直に喜べません。
直前の天気予報には注目してください。
平成11年3月7日
またまた関東甲信は大雪か 〜2月24日後半から25日午前にかけて
まだ先のことで不確実ですが、今朝気象庁から発表になった予想天気図によると、24日から25日にかけて低気圧が猛烈に発達しながら本州の南岸近くを通過するようです。
コースは先週大雪が降った11日の低気圧と似ています。ただ、違うのは、低気圧の速度がやや遅いのと、猛烈な発達で、関東付近でさらに速度が鈍りそうな点。コースが若干南よりな点。
まさに教科書に出てくるような関東平野豪雪型です。
コースが50キロも南北にずれるとまったく状況が変わるので、この時点で確実なことは言えませんが、もし雪になると、関東南部で30センチもの豪雪になる可能性が高いのです。降り方も激しいので、降り出してからでは交通機関の防災対策が手遅れになる可能性があります。24日午後から既に雪として降り出すようなら、早々に帰宅するなどの自衛処置が必要でしょう。帰宅難民になってしまいます。
降るのが夜間だということも雪になる可能性、ふれば積雪する可能性を高めています。
いずれにせよ、標高の高い甲信地方はほぼ確実に40センチ近い大雪となりそう。
長靴や除雪道具の準備、自動車運転や不要な外出予定の中止の心づもりをしておいた方がいいと思います。交通機関関係者は防災体制を整えましょう。
今のところ、関東平野部では積雪するかどうかは五分五分程度の確率。
雪として降ったら大変なことになる」という心構えで臨んでください。

関東の雪の予報はとても難しいので、前日に天気予報で「雨」などと言っていても安心しないで下さい。
11日の場合、所沢では5度以上の気温で雪が降り出しました。
降りだす前に空気が乾燥していると要注意です。 また、降り出しが雨でも、雨が強まるにつれて気温が急激に下降し、2度以下になるようだと、雪に変わる可能性が高いのです。

平成11年2月22日


三寒四温 〜春の足音
今年は久々の寒冬でしたが、ようやく春の足音が聞こえてきました。
これからも寒い日はありますが、1〜2日で温かい日が巡り、天気の移り変わりが早くなって行くでしょう。雨が降る機会も増えそう。
この一週間で天気が悪くなりそうなのは25日前半と27日の夜。25日のは冷たい雨(場合により雪)ですが、27日のはやや暖かい雨降り。でもそのあと28日には一時的に強い寒気が襲ってきて寒くなりそう。
先週あたりから気温の変動が大変激しくなってきています。インフルエンザもまだ完全にはおさまっていません。風邪ひきには十分注意が必要です。
平成11年2月22日


11日(祝)は太平洋側でも雨か雪 〜 最悪の事態に備えて準備しましょう!
建国記念の日の11日、低気圧が急速に発達しながら日本列島の南岸を進みます。
西日本では午前中は雨。瀬戸内海沿岸では一部雪になって積もるところもありそう。
問題は関東。降り始めはお昼前ぐらい。関東内陸では気温が低く(0〜2度)、降り始めは雪になるところがありそう。最も低気圧が近づくのは午後6時ごろ。今のところ、日本海にも低気圧があり(暖かい空気が日本海まで吹き上がる)、南岸の低気圧も関東の真上を通過しそう(関東は温かい空気に覆われる)なので、少なくとも最も強い降りの頃(夕刻)は平野部では雨になる見込みですが、降りはじめから午後4時ごろまでは一部、特に関東西部や北部の山沿いで雪が続く可能性があります。かなり降り方も強いので、一時的に5〜10センチぐらいの積雪になるところがあるかもしれません。低気圧の速度は速く(時速60キロぐらい)、午後9時を過ぎる頃には関東の雨や雪も次第に小降りに。茨城北部の一部から東北地方南部の太平洋側は終始雪が降り続き、10センチ程度の積雪になるところもありそう。こちらでも夜半過ぎには雨や雪は次第に止んできそう。
 
いまの予想天気図がおおむね正しいとすると、関東の平野部ではじめから終わりまで雪が降りつづける可能性はほとんどありません。逆に、雪が全然降らない可能性はあります。特に関東南部の海岸近くではそういう地域が多いでしょう。かたや、箱根や富士五湖、秩父から関東北部山沿いの、標高が高い(1000m以上)ところでは、気温が低い分、雪が降る時間が長く、降水量が今回は多いので、積雪も多くなる危険があります。これらの中間の、関東平野内陸部では、前半雪が混じり、夕方が近づくにつれ雨になる、というのが最も起こりやすいパターンです。
  
毎回申し上げますが、太平洋側の雪の予報は非常に微妙で、その微妙さは予報技術の精度の限界を超えています。なので、直前の予報でも外れることも多く、最悪の事態を想定しておくことが必要です(現に、去る12月3日の関東での雪降りや、まして積雪はほとんど予想されていませんでした)。降る前の気温、降りはじめの時間、降り方の強さ、降りはじめが雨か雪か、低気圧のコース、積雪するかどうか、風の強さ、海水の温度、上空の温度、空気の湿り具合、風向き・・・などなどの条件が複雑に絡み合うのです。雪の予報をするのに、降りはじめが雪かどうか、とか、積雪したかどうか、降り方が強いかどうか、など、雪の予報自身を使わないと予想が立たないという、矛盾した事情にあることからも、その絶望的な状況が察しられることと思います。
当日は天気予報を頻繁に確認して、降り始めが雪ならその後の展開に十分注意しましょう。
平成11年2月10日


寒波つづく
これから先一週間も、寒気が入りやすい天候が続くようです。
第一波は、11日に天気が崩れて雨や雪が降った後の12日(金)から13日(土)にかけて。
14日バレンタインデーは一転、日本海に低気圧が進んできて南風が吹き、気温がやや上がりそう。
積雪が多くなっているスキー場や山岳地帯ではなだれに注意が必要。
寒波第二波は、そのあとの15日から。こちらはいまのところ、かなり寒くなりそうな予想になっています。
連休を利用してスキーや冬山登山に行く人が多いでしょうが、寒暖の変動が大きく、風も強そうなので、万全の準備と余裕ある計画を。  
平成11年2月9日


大寒波襲来  2月2日〜7日
2/2の後半から2/3にかけて強烈な寒気が南下、山陰から北陸を中心に日本海側は大雪に警戒が必要。鹿児島を含む九州西部や北部でも雪が降りそう。
今回の特徴は、里雪型(日本海側の平野部でたくさん雪が降る)であること。
今年の冬は今まで上層の寒気の南下が弱くて山雪型が多かったのですが、今回は今まで雪が少なかった平野部で雷を伴う豪雪となる可能性が高いので、十分な警戒が必要。短時間で湿った雪が大量に降るので、自動車や列車が立ち往生してしまったり、車中に閉じ込められて酸欠死したりという事故が起こりやすくなるので、とくにこの2日間は不要な外出は控えましょう。

2日夜から3日にかけては、上空の強い寒気の塊が近畿から関東を通過するので、瀬戸内海沿岸や近畿中部を中心に太平洋側でも雪やあられが降る不安定な天気になりそう。突風や雷が発生する恐れもあり十分な注意が必要。3日日中は関東も相当不安定な状態になるので、海岸部を中心に激しいにわか雪が降る可能性があります。

4日になると、寒気は一時収まり、山陰から次第に強い雪は小康状態になってくるでしょう。ただ北陸以北の日本海側は依然として大雪に警戒が必要。

5日には次のやや強い寒気が再び西から南下。山陰・北陸では特に平野部で雪が強まりそう。

この強い寒波は、計算機によると7日あたりでひとまず終息するようですが、大きく狂う可能性もあるので、またそのころの最新情報で確認する必要がありそう。

平成11年2月2日


1月末に大寒波 〜異常低温と日本海側に豪雪の恐れ〜 
しばらく穏やかな日々が続いていましたが、23日の気象庁の計算によると、1月27日頃に気圧の谷が通過し、天気が大きく崩れた後、28日頃から30日頃にかけて、日本付近を強烈な寒波が襲う可能性が出てきました。 
予想天気図によると、この間関東から中国地方の太平洋側近くまで、1500m上空でー9度の等温線が南下。 北陸以北は同じく1500m上空でー15度以下となり、地上でも最高気温が氷点下の「真冬日」となりそう。 
このため、日本海側では降雪量が多くなる上に、降った雪が全て積もり、山沿いでは一日に1m近い積雪となる所もありそう。 今回も特に前半はどちらかといえば「山雪型」で、海岸沿いよりも山間部の積雪が多くなりそう。 
太平洋側でも、東日本〜九州北部では日中晴れても5度以下。 愛知や京都、四国西北部や山陽地方の一部など雪雲が流れ込みやすい地方では、雲がとれなければ日中でも1〜2度程度に止まるところもありそう。
冬型は30日後半には一旦弱まりそうだが、寒気の流れ込みやすい状態はその後もしばらく続きそう。

なお、この予想は予報計算期間の後半についてのもので、寒波来襲のタイミングや強さにはズレが生じる可能性が大きいので、各種イベントなどの予定の吟味については直前の予報を必ず参考にして下さい。

平成11年1月24日

暖かい1月後半    1/17〜1/22
15日の雪の予想は、低気圧の発達の程度と通過コースが共に雪の量を少なくする方にずれてしまい、幸い、というか残念ながらというか、大ハズレでした。 芦ノ湖畔など箱根付近では予想通り数センチの積雪がありましたが、平野部はゼロ。千葉や茨城など関東東部や南部の沿岸部では少し降雪や降雨があったようでしたが、残りの地域はただの寒い曇天。 西日本も降水量が少ないこともあって雪にならなかったところが多いようです。 どうもお騒がせしました。

でも、不発ながらこの「南岸低気圧」、実は寒気の弱まりの現れなんです。  寒くなることが多いので意外な感じがするでしょう?  温帯低気圧は寒気と暖気の境目に発生しますから、今回八丈島付近を低気圧が通過したと言うことは、このあたりまで南から暖気が吹き上がって来たことを示しています。 予想天気図によると、これをきっかけにして、この先少なくとも10日間は、日本付近は次第に暖かい空気に覆われて行く傾向が続きそう。 ヨーロッパ東部からシベリア西部に暖かい空気が吹き込み大陸の寒気が弱まっていることに加えて、18日頃からは寒気の流れをせき止める気圧の谷の「壁」が中国大陸中部(東経100度付近)に居座り、日本付近上空はやや南よりの西風が吹き続け、次第に暖まってくるよう。 大規模な気圧の谷が通過する機会も増え、天気が悪くなる前日(今のところ18日や22日などが予想されています)には特に暖かくなり、西日本や東日本の太平洋側などでは晴れれば日中15度を越え、20度に迫るぽかぽか陽気となることもあり得ます。
日本海側は、冬型になっても北陸以西では雨となる日が多そう。   

大雪の後の高温なので、山岳地帯では大規模な雪崩に厳重な注意が必要。登山やスキーに行く人は慎重な行動を。 また、日本海側の平地では融雪洪水の恐れもあります。 

流氷接岸  1/15
15日、北海道のオホーツク沿岸の一部(斜里町など)に流氷が接岸。 こちらはコアラの予想が的中!     
平成11年1月15日

成人の日、関東は積雪か  〜短期予想〜  平成11年1月13日
前回の予想から一転し、予想外に気圧の谷が深まり、15日成人の日は西日本では午前中にかけ、東日本は昼前後から夜にかけて雨や雪が降る可能性が強まってきました。
地上付近から上空にかけては強い寒気が残ったままなので、西日本でも降り始めは雪となるところが多く、東日本では南岸の低気圧も発達し、上空の寒気も一層強まって南下することから、軒並み雪となり、一時雷を伴って強く降るところがあるかもしれません。
今回のポイントは上空(約5500m)を南下する、関東上空でー30度以下の強い寒気の存在と、大きく北に広がる湿った空気。 これが、低気圧のコースが陸地から離れているわりには雪雲を発達させ、予想外の激しい雪を降らせる可能性を秘めています。
ただ、雲の移動速度は早く、降雪時間は半日程度。 また降りだしも日中ということで、伊豆半島の山沿いや関東西部山沿いなどでは5〜10センチ程度の積雪になり得ますが、関東地方南部の平野部では多いところで5センチ前後の積雪に止まりそう。
 
ただし、これは13日21時の時点で計算された予測値に基づく予想で、低気圧が八丈島付近を通過することを前提にしています。 昨日までの予想からのずれの傾向から、もう少し低気圧のコースが北にずれる可能性もあり、低気圧のコースが100kmぐらい南北に違えば天気は大きく変わるので、直前の天気予報を必ず確認して行動するようにして下さい。  
 
目安としては、関東では15日午後、雨ではなく雪がいきなり降り始めるようならば、外出を控えるか早めに帰宅できるように心がける必要がある、ということ。

寒波衰える 〜 平成11年1月12日 〜   1/12〜1/18

厳しい寒波でした。 みなさんの地方ではいかがでしたでしょう?
等圧線が南北に立った典型的な「山雪型」で、地上近くに比べて上空の寒気は
さほどでもなかったので、厳しい寒さの割には海岸平野部では大した積雪では
なかったようです。(「40センチでも大変なんだ!」と怒られそうですが)
ただ山沿いは豪雪になったようで、一部北陸付近では降雪量が2mを越えた
ところもあったようです。

この寒波、すでに勢いはなくなっています。このあと、多少の強弱を繰り返しながら
次第に弱まって行き、計算では17日ごろには完全に崩れるとの予想になっています。
この間、13日から14日にかけては冷たい空気が西日本から東日本に抜けて行くので、
山陰から北陸にかけては一時的に寒さが強まりそう。
雪の中心は北陸北部から東北の日本海側。 上空に暖気が入る北海道では雪は弱いでしょう。
15日以降は山陰や北陸では日中は雨か霙に変わってきそう。

18日以降、気温は久々に平年よりも高くなり、好天の関東地方だと日中は
12度ぐらいまで気温が上がりそう。 ただ、そんなには暖かくはならなさそう。
北海道は18日には再び弱い冬型になって日本海側では雪がちらつきそう。
そのころ、次の寒気がチベットの北方、アルタイ山脈付近で成長しはじめ、徐々に
東に移動してくる模様ですが、日本に来るまでにはしばらく時間がかかりそう。 
特に暖かくはないにしても、穏やかな日々が1週間ほど続きそう。

1/11 23時現在の各地の積雪量(アメダス)

野沢温泉166cm 飯山141cm 岐阜白川138cm 山形米沢105cm 福島只見156cm
新潟市 3cm! 新潟津南209cm 新潟湯沢189cm 十日町142cm 
八甲田山(酸ケ湯)315cm 青森市67cm 秋田横手105cm 秋田能代48cm
秋田市22cm 北海道余市98cm 音威子府175cm 鳥取大山58cm  
鳥取倉吉13cm

大寒波襲来
7日後半から日本付近にはこの冬一番の寒波が来襲。
鹿児島以北の九州西岸からの日本海沿岸部は軒並み雪となりそう。
特に9日前半にかけては九州から中国地方にかけて地表近くに強い寒気が入りそうで、
日中でも氷点下の真冬日になったりするところもありそう。
太平洋側の冷え込みは強く、異常低温に注意が必要。
関東でも8日は日中でも5度以下となるところもありそう。
東北の太平洋側では

寒波のピークは8日で、7日後半から上空に強い寒気が流れ込む新潟以北の日本海側では
大雪に注意が必要。日本海の海水温が1〜2度通常より高いので、水蒸気が多く、
1mを越える積雪となるところもありそう。 
8日は雷や突風、暴風雪などにも厳重な警戒が必要で、災害の発生が
心配。飛行機は欠航になる可能性が強いので、旅行される方は9日ぐらいまではご注意を。

9日以降、寒気は弱まりますが、上空の空気の流れ(気圧配置)が変化しにくい形になっていることと、
寒気は東経110度から150度にかけて、東西に幅をもって南下しているので、
10日以降も弱い冬型が続き、予報期間の最終日13日も冬型が予想されています。
ただ13日後半には上空の大気の流れに変化の兆しがあらわれていますので、来週後半には
冬型もゆるんでくるかもしれません。

この一週間、太平洋側ではほとんど雨や雪は期待できないので、空気は乾燥し、
風邪や火事には注意が必要。

*********

流氷情報

オホーツク海の流氷は、すでの樺太(サハリン)南端まで達しています。
秋口の大雨でアムール川の流量が多いせいもあってか海水温は平年より2度前後低く、
今回の寒波による北風で一気に北海道に接岸する可能性が出てきました。
平成11年1月7日
成人の日、関東は積雪か  〜短期予想〜  平成11年1月13日
前回の予想から一転し、予想外に気圧の谷が深まり、15日成人の日は西日本では午前中にかけ、東日本は昼前後から夜にかけて雨や雪が降る可能性が強まってきました。
地上付近から上空にかけては強い寒気が残ったままなので、西日本でも降り始めは雪となるところが多く、東日本では南岸の低気圧も発達し、上空の寒気も一層強まって南下することから、軒並み雪となり、一時雷を伴って強く降るところがあるかもしれません。
今回のポイントは上空(約5500m)を南下する、関東上空でー30度以下の強い寒気の存在と、大きく北に広がる湿った空気。 これが、低気圧のコースが陸地から離れているわりには雪雲を発達させ、予想外の激しい雪を降らせる可能性を秘めています。
ただ、雲の移動速度は早く、降雪時間は半日程度。 また降りだしも日中ということで、伊豆半島の山沿いや関東西部山沿いなどでは5〜10センチ程度の積雪になり得ますが、関東地方南部の平野部では多いところで5センチ前後の積雪に止まりそう。
 
ただし、これは13日21時の時点で計算された予測値に基づく予想で、低気圧が八丈島付近を通過することを前提にしています。 昨日までの予想からのずれの傾向から、もう少し低気圧のコースが北にずれる可能性もあり、低気圧のコースが100kmぐらい南北に違えば天気は大きく変わるので、直前の天気予報を必ず確認して行動するようにして下さい。  
 
目安としては、関東では15日午後、雨ではなく雪がいきなり降り始めるようならば、外出を控えるか早めに帰宅できるように心がける必要がある、ということ。

寒波衰える 〜 平成11年1月12日 〜   1/12〜1/18

厳しい寒波でした。 みなさんの地方ではいかがでしたでしょう?
等圧線が南北に立った典型的な「山雪型」で、地上近くに比べて上空の寒気は
さほどでもなかったので、厳しい寒さの割には海岸平野部では大した積雪では
なかったようです。(「40センチでも大変なんだ!」と怒られそうですが)
ただ山沿いは豪雪になったようで、一部北陸付近では降雪量が2mを越えた
ところもあったようです。

この寒波、すでに勢いはなくなっています。このあと、多少の強弱を繰り返しながら
次第に弱まって行き、計算では17日ごろには完全に崩れるとの予想になっています。
この間、13日から14日にかけては冷たい空気が西日本から東日本に抜けて行くので、
山陰から北陸にかけては一時的に寒さが強まりそう。
雪の中心は北陸北部から東北の日本海側。 上空に暖気が入る北海道では雪は弱いでしょう。
15日以降は山陰や北陸では日中は雨か霙に変わってきそう。

18日以降、気温は久々に平年よりも高くなり、好天の関東地方だと日中は
12度ぐらいまで気温が上がりそう。 ただ、そんなには暖かくはならなさそう。
北海道は18日には再び弱い冬型になって日本海側では雪がちらつきそう。
そのころ、次の寒気がチベットの北方、アルタイ山脈付近で成長しはじめ、徐々に
東に移動してくる模様ですが、日本に来るまでにはしばらく時間がかかりそう。 
特に暖かくはないにしても、穏やかな日々が1週間ほど続きそう。

1/11 23時現在の各地の積雪量(アメダス)

野沢温泉166cm 飯山141cm 岐阜白川138cm 山形米沢105cm 福島只見156cm
新潟市 3cm! 新潟津南209cm 新潟湯沢189cm 十日町142cm 
八甲田山(酸ケ湯)315cm 青森市67cm 秋田横手105cm 秋田能代48cm
秋田市22cm 北海道余市98cm 音威子府175cm 鳥取大山58cm  
鳥取倉吉13cm

大寒波襲来
7日後半から日本付近にはこの冬一番の寒波が来襲。
鹿児島以北の九州西岸からの日本海沿岸部は軒並み雪となりそう。
特に9日前半にかけては九州から中国地方にかけて地表近くに強い寒気が入りそうで、
日中でも氷点下の真冬日になったりするところもありそう。
太平洋側の冷え込みは強く、異常低温に注意が必要。
関東でも8日は日中でも5度以下となるところもありそう。
東北の太平洋側では

寒波のピークは8日で、7日後半から上空に強い寒気が流れ込む新潟以北の日本海側では
大雪に注意が必要。日本海の海水温が1〜2度通常より高いので、水蒸気が多く、
1mを越える積雪となるところもありそう。 
8日は雷や突風、暴風雪などにも厳重な警戒が必要で、災害の発生が
心配。飛行機は欠航になる可能性が強いので、旅行される方は9日ぐらいまではご注意を。

9日以降、寒気は弱まりますが、上空の空気の流れ(気圧配置)が変化しにくい形になっていることと、
寒気は東経110度から150度にかけて、東西に幅をもって南下しているので、
10日以降も弱い冬型が続き、予報期間の最終日13日も冬型が予想されています。
ただ13日後半には上空の大気の流れに変化の兆しがあらわれていますので、来週後半には
冬型もゆるんでくるかもしれません。

この一週間、太平洋側ではほとんど雨や雪は期待できないので、空気は乾燥し、
風邪や火事には注意が必要。

*********

流氷情報

オホーツク海の流氷は、すでの樺太(サハリン)南端まで達しています。
秋口の大雨でアムール川の流量が多いせいもあってか海水温は平年より2度前後低く、
今回の寒波による北風で一気に北海道に接岸する可能性が出てきました。
平成11年1月7日

年末年始のお天気
ここのところ、東北以南では比較的暖かい日が続いていましたが、31日後半から1月5日にかけては日本付近にやや強い寒気が入るので、平年並みの寒さになりそう。
31〜4日は日本海側は山陰以北で雪(新潟以南では日中雨も)、太平洋側は好天の、冬型のお天気が続きそう。 ただ、1/3から4日にかけては寒気が弱まり、南の海上を低気圧に伴う雲が通過するので、関東地方では雲が多くなり、弱い雨や雪となる可能性もあります。
気温は、西日本や東日本の太平洋側では日中は10度かそれ以下、明け方は霜や氷が見られる冷え込みになりそう。 日本海側は山陰で日中4度から8度ぐらい、北陸では高くても5度ぐらいで、日中も雪になる日も多そう。ただ、日にちが進むに連れて次第に寒さは弱まってゆきそう。

大晦日から寒気が入ることはほぼ確実にようですが、それ以降については、だんだんと予報の精度が悪くなります。 大切な予定は、最新の天気予報を参考に立てて下さい。

なお、1月の一ヶ月間のお天気は、前半こそ3が日を中心に寒波が来ますが、それ以降はまた寒気の南下が弱くなり、弱い冬型のお天気で気温が少し高めの日が続くという予想が出ています。
新潟付近だと雨だったり雪だったりで、なかなかつもらない、という程度のお天気でしょうか。
中国大陸に南から暖かい空気が入り込んで、強い寒気団ができにくくなっているようです。

平成10年12月29日

寒波情報
 8日後半から西日本に寒気が強く流れ込み、急激に寒くなってくるでしょう。九州北部でも一時雪がちらつきそう。 一方東日本はアルプスのせいもあって寒気の流入が遅れ、9日後半になってやっと気温が下がってきそう。 今回の寒波は、約5500m上空での中心(ー45度!)は中国東北部からシベリア方面にあって特に南下はしないので、そこから薄く広〜く南に広がる感じ。 10日には、地上で雪が降る目安となる「上空1500mでー6度」のラインが山陰から関東を結ぶ北緯35度線まで南下してきそうなので、太平洋側でも朝晩は冷え込み、日中も晴れても10度前後までしか気温は上がらないでしょう。 しかし日本海側は、10日には山陰以北で雪になる可能性が高いものの、上空の気温が比較的高いのと、日本海南部の海水温が17〜19度もあること、特に9日後半には小さな低気圧が日本海に発生し南風が入りそうなことなどから、新潟以南では日中は雨になるところが多そう(9日には雷雨に注意)。 ただ、東北北部から北海道の日本海側は9日後半から本格的な雪となり、特に10日には北海道上空に5500m上空でー36度〜ー40度という強い寒気が流れ込むので、大雪になる可能性がある。 気温はこの間北海道で真冬日(最高気温が氷点下)になりそう。
 この寒波は11日いっぱい、北海道では12日前半まで続きそう。
 その後は高気圧に穏やかに覆われた好天(沖縄を除く)が13日まで続き、13日(日)後半に九州で天気が崩れて南部を中心に雨が降りだし、14日にかけて全国的に悪天となりそう。 近畿以東は土日は天気がもちそう。 
 大陸で寒気ができにくくなっているようなので、その後の寒気の吹き出しは弱く、しばらくは穏やかな日よりが続きそう。 
平成10年12月8日


オホーツク海凍り始める
 オホーツク海北部では海が凍り始めた。 今のところオホーツク海はいつもの年と比べて1度ぐらい水温が低い(南部で5度〜北部で0度)よう。 
 オホーツク海の氷は北極海などの極北の海と違って、塩の分だけ重い海水の上に、中国とロシアの国境を流れる大河アムール川(黒竜江)から流れ込んだ「真水=淡水」が薄く広がり、これが凍ってできるもの。 だから他の同じ緯度の地域(何とオホーツク海=北緯44度〜60度は、ヨーロッパでは地中海北端からイギリス北端まで、アメリカ大陸西海岸ではシアトル〜アンカレジ、東海岸ではボストン〜ラブラドル半島北端の緯度帯にある!!)とくらべてこんな南方でも流氷や海氷ができるのだ。(勿論大陸東岸に位置して気温が低いことも原因の一つ)
平成10年12月8日

久々に寒波が南下か
 先週は上空の風向きが西風だったために寒気が南下せずに北日本に偏り、西日本では比較的穏やかな日々が続いた。 また、東日本は寒波が弱いせいで前線が近くに居座り、すっきりしない天候が続いた。
 このメリハリのない状態は7日で一旦ピリオドを打ち、低気圧の通過とそれに伴う南風で8日には特に関東で20度近くまで気温が上がる荒天となったあと、8日後半から10日にかけては一時的ながら強い寒波が南下しそう。
 気象庁の予報図によれば、この寒波は山陰地方から九州北部まで雪を降らせる力のある真冬並のもので、北海道上空には約5500m上空でー40度以下の強烈な寒気団が流れ込み、また大雪になることが予想される。 この時期、日本海の海水温はまだ高く、ここへ厳冬期なみの寒気が吹き渡ると激しく湯気が立って水蒸気が蒸発し、強い雲を作って大雪を降らせやすい。
 太平洋側は東北を除いておおむね晴れ。 気温は日中でも10度前後か。 朝晩は霜や氷が見られる冷え込みに。 沖縄は東風で雲が多い。
 ただ、この状態も11日後半には解消し、上空の風向きは再び西風に。 暖気は入りにくいが、寒気の南下もない状態に逆戻りしそう。 北日本には小刻みに弱い寒気が流れ込むが、東日本や西日本は高気圧に覆われて13日にかけて好天が続きそう。 気温は朝晩は冷え込むものの日中は関東で15度近くまで上がる日もあるだろう。  
平成10年12月6日

寒波情報
しばらく暖かい日が続いていましたが、17日夜から20日にかけて、日本付近にはこの冬一番の寒波が押し寄せそう。
上空5500mでー45度という、厳冬期にしかお目にかかれないような一級の寒気団が北海道を直撃しそうで、北日本では、強風や異常に強い雪など、災害の発生も予想されるので注意して下さい。
今回の寒波は、気象庁の計算機が出した予想図を信用するなら、19日には本州をもすっぽり覆いそうで、地上気温が日中でも10度を下回り、降雪の可能性さえある上空1500mでー6度の等温線は九州中部から四国・紀伊半島、関東をつなぐ線まで南下しそう。 そのため、日本海側では北陸はもちろん、近畿北部から山陰、九州北部から西部(長崎県)あたりまで初雪となる可能性があります。  東北は仙台などでも雪がちらつきそう。   一方、太平洋側は晴天となりそうだが、気温は日中でも近畿で10度前後、関東でも12〜13度ぐらいまでしか上がらず、朝方は郊外を中心に4度を下回り、初霜・初氷の便りも多く届きそう。
 
18日未明はしし座流星群がピークを迎えるとのことだが、九州東部から四国、東海の太平洋側では晴れそうなので、観測が叶いそう。 上空の風が強いので、晴れれば大気の透明度も高く、またとない好条件となるでしょう。 ただ、関東では、場合によっては17日後半にかけて通過する気圧の谷の影響が残り、未明まで雲が残る可能性もある。
いずれにしても極めて寒いので、防寒の備えは万全に。
平成10年11月16日

木枯らし1号〜冬の入り
急に寒くなってきました。 5日には関東ほかで「木枯らし1号」が観測されましたね。 
ここへ来て太平洋の暖気の勢いが弱まり、日差しが弱まって冷えてきた大陸からは次々と冷たい空気が日本付近に吹き出してくるようになっています。  暦も「立冬」。 名実共に「冬の入り」したと言えるでしょう。
今のところ、寒波といっても続くのは1日だけですが、この周期もだんだん長くなってきそう。
気象庁の予想天気図によると、次回の寒波は10日から12日にかけて。 これはかなり強烈なものになりそうで、上空1500mの気温が0度の線が本州付近(北緯34度)まで南下するとの予想になっています。  これは、最高気温が10度前後になることを示していまして(関東平野はもう少し高くなる)、晴れる太平洋側などでは平野部でも明け方霜が降りる可能性があります。
日本海側だと、北海道はもう寒波がくれば雪が降る、とういう状況。 10日の寒波では、本州の目立った山では初雪になる可能性が高いです。 平野部でも、微妙ですが、東北地方あたりまでは雪が混じる可能性があります。
  
そのあとも暖かくなりにくい天気が続きますが、寒気は北日本中心に。  16日以降、ふたたび大陸に強い寒気団が現れて南下してきそうです。  それについては、まだ精度がわるいので、次回報告します。
平成10年11月8日

前線停滞続く〜北日本は一気に冬へ
9月下旬から俄然強まった南海上の太平洋高気圧は今も元気。 北緯30度(鹿児島ぐらいの緯度)より南、フィリピンより東側の海の上を覆っています。 
一方、中国大陸(中国東北部)の上空5000メートルには氷点下36度以下の猛烈な寒気が南下。 地上の長春は雪になっています。
太平洋高気圧からは暖かい南風が北へ吹き上がり、大陸からは冷たい北風が南の方へ吹き降り、これらは日本のすぐ南側で大衝突。 境目にできた前線(不連続線)が香港から八丈島付近を通って東の海上へ延々3000kmも延びています。
 
太平洋高気圧が強いので寒気は南下しにくく北海道を次々と通過することになりそう。
3日には強い寒気の通過で北海道では平野部でも雪が降りそう。
5日はさほど強くないものの寒気はやや南まで降りて来そう。 本州中部の標高1000m以上の山地と、東北北部の500m以上の山地では雪が降る可能性があります。
その次の寒気の南下は今のところ9日に予想されています。 この寒波では、東北地方の平野部(特に日本海側)でも初雪の可能性があります。  本州中部から山陰地方にかけても標高1000m以上の山岳部は雪になりそう。 登山など計画の方は、特に9日前後は気温が急変しそうなので注意して下さい。 
平成10年11月3日


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