【特集】不朽の名作 2003/11/19

 「一番好きな映画は何ですか?」
 こう聞かれて、あなたは即答できますか? 実は、筆者をいつも一番困らせるのが、何気なく発せられるこの質問なのである。映画は、同じ人でも観るTPOによって感想がガラっと変わるもの。好きな映画、感動した映画は何百とあるが、じゃあその中で一番は?と聞かれてしまうと、ハタと困ってしまうのだ。また、いい加減に答えると、相手にそれで筆者の映画感(音楽感)を占われてしまうので、つい身構えてしまったりもする。

 ところで、今回のテーマは、「あなたにとっての不朽の名作とは?」。「名作」と「好きな作品」とは本来違うもので、特に「不朽の名作」ともなれば、個人の好みや時代を超越した存在を答えなければならない。となると、「淀川長治の名作百選」のような、常識的な線に落ち着いてしまいかねない。なので今回は、あくまで主観に忠実に、「好きな作品」の中から、見終わっても感動がいつまでも冷めやらぬ作品を挙げることにする。
 まず、「一番好きな作品」と聞かれていつも挙げるのは、古いところでは「カサブランカ」(米)、新しいところでは「髪結いの亭主」(1991年、仏)と決めている。前者は今更説明するまでもなく、後者はフランスの名匠、パトリス・ルコント監督の作品で、これも今までに何度となく紹介してきたので、説明を加える余地もないか。
 その他、古いところでは、
 「アラビアのロレンス」(英)
 「禁じられた遊び」(仏)
 「汚れなき悪戯(いたずら)」(スペイン)
あたりが甲乙つけがたく、あとは、「北ホテル」(仏)、「太陽がいっぱい」(仏)、「ドクトル・ジバゴ」、「ふたりのロッテ」(独)、「道」(伊)、「めぐり遭い」(米)、「逢引き」(英)、「清作の妻」(日)、「生きる」(日)、「キューポラのある街」(日)、「残菊物語」(日)、「安城家の舞踏会」(日)、「暖流」(日;吉村公三郎監督版)、「ガス燈」(イングリッド・バーグマン主演)「ニノチカ」(グレタ・ガルボ主演)、「ティファニーで朝食を」(米)「麗しのサブリナ」(米)「昼下がりの情事」(米)、「巴里祭」(仏)「リラの門」(仏)、「過去を持つ愛情」(仏)といったところか。
 新しいところでは
 「シラノ・ド・ベルジュラック」(仏)
 「ショコラ」(米)
 「陽だまりの庭で」(仏)
 「宋家の三姉妹」(香港)
 「HANA−BI」(日)
 「太陽に灼かれて」(露)
 「時代屋の女房」(日)
あたりが自分の中では伝説となっているもので、その他、
邦画では「人生劇場」(日)、「ユメノ銀河」(日)、「コキーユ」(日)、「キューポラのある街」(日)、
アメリカ映画では「ジャック・サマースビー」、「タクシー・ドライバー」、「ショーシャンクの空に」、「セント・オヴ・ウーマン〜夢の香り」、「プライベート・ベンジャミン」「大いなる遺産」あたり、
フランス映画では「ニキータ」、「カサノヴァ最後の恋」、「タンデム」、
その他欧州系では、「キャラクター 〜孤独な人の肖像」(蘭)、「日の名残」(英)、「カビリアの夜」(伊)、「大いなる遺産」(デビッド・リーン監督版)
中国系では、「初恋のきた道」「シュウシュウの季節」
子供モノでは「秘密の花園」、「小さな約束」(仏)、「ラスムス君の幸せをさがして」(スウェーデン)、「ふたりのロッテ」(独)、「都会のアリス」(独)
マフィアものでは、「ゴッドファーザー」「ゴッドファーザーU」「暗黒街のふたり」(仏)、
コメディでは「マーヴェリック」(米)、「恋におちたシェークスピア」(米)、「寝盗られ宗介」(日)、「パリ空港の人々」(仏)、「EMMA/エマ」(英)、「から騒ぎ」(英)、「ハーフ・ア・チャンス」(仏)、
といったところを挙げておくことにする。
 その他のkoalaお気に入り作については、ホームページの「いつつ星」作品群をご覧頂ければと思う。
http://www.asahi-net.or.jp/~ns8m-hgc/movie/db/database_5.htm

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