不貞の季節 2000/10/08

■あらすじ
 団鬼六の自伝的小説の映画化。人気SM小説家が妻の不貞に気付くが、それがお抱えの編集者であると分かると、彼を許した挙げ句に夜毎の妻との痴態を逐一報告させ、そこから新たな作品のインスピレーションを得ようとする・・・。
■感想 
 この作品の魅力は、なんといっても主役の大杉漣。北野監督作品などで名脇役ぶりを見せている彼が、創造力(=想像力)も妻への愛も枯渇してしまった悩めるSM小説家を演じる。
 「川田君、大変なことになってるんだよ。妻が不貞を働いているんだ。」
大杉の、威厳がありながらどこか不安げな風貌と丁寧で含みのある口調がなんとも「巨匠」という主役のイメージにピッタリ。予告編を見てもう一目惚れ。この彼の魅力と、妻を演じる星遥子の、どこか往年の<日活ロマンポルノ>を彩った女優さんたちの色香を彷彿とさせる魅力にすんなり浸ることができた人は、この作品を心地よく楽しむ事ができるだろう。ス
トーリーの着想も実に面白い。

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