「Puppy Linux」を「Victor Interlink MP-XP5220」にDVDドライブなしでインストールする

  • windowsXP×mobilePentiumIIIで内蔵HDD以外からブートできない古いノートPCにLinuxをインストールしたい!!

Victor Interlink MP-XP5220の現状

  • 「Victor Interlink MP-XP5220」はDVD(CD)ドライブがなく、HDD以外では専用のCardBus?タイプの外付けDVDドライブ以外からのブートができません。もちろんUSBメモリブートも、USB-HDDブートもできない。
  • 内蔵HDDは20GBと容量が小さく、しかもMS-DOS領域やリカバリー領域に喰われて、実際に使えるのは15GB程度。
  • 内堂HDDのCドライブは12GB程度で、MS-DOS領域が邪魔をするためか、パーティション操作しても領域サイズを縮めることしかできず、Dドライブから容量を付け替えることができない
  • windowsXPに初期インストールされたプログラムやデータ領域をかなり削除しても、Cドライブには1GB程度しか空き領域が確保できない。
  • victor自体がPC事業から撤退していて専用DVDは売られておらず、中古市場でもほとんど見かけない
    • 中古でも周辺機器はけっこうな高値がつくことが多い
    • いまさら周辺機器を買い増すのも無駄な投資。古いPCの活用という趣旨に照らしても本末転倒
  • mydocumentもメモリ領域も外付けのUSBHDDに確保するなど、相当切りつめてもCドライブに1GB、Dドライブに2GB強しか空き領域を確保できない
 OS:winXP HomeEdition sp3
 CPU:mobile PentiumIII-M 866MHz 
 メモリ:376MB
 無線LAN:corega CG-WLCB300GNM (Cardbus) / WPA2
 HDD:全20GB/C:約12GB;空き約1GB/D:約3GB;空き2.5GB/リカバリ領域:約4GB

Linuxをインストールしたいけど・・・

  • リナックスにはいろんな種類があり、インストールしなくてもDVDブートで起動できるものも多い(というか普通)。しかし、DVDブートができないとなるとこの選択肢は限りなく消える。一般的なものではHDDインストールにはまずDVDブートをすることが必要なものが多いからである。
  • DVD起動で使い続けると設定値の保存ができなかったり動作が遅かったりで実用性に欠ける。なのでやっぱりなんとかHDDにインストールしたいのだが、上記DVDブートの障害があるほか、仮にインストールできるとしても、HDDに2〜4つほどのパーティションを切ってLinux特有のフォーマットをしなければならないなどで面倒。HDDに余裕がない場合は特にパーティションを贅沢に切ることすらできず、頓挫する可能性もある。
  • Linuxも有名どころは数ギガに及ぶ大きなプログラムセット。仮にHDDインストールできても、入りきらないかも。

全プログラムがメモリにロードされる「PuppyLinux?」がいい!?

  • いままでLinuxなんて考えたこともなかったので、webでいいかげんにいろいろ探した結果、100MB程度のプログラムで構成され、すべてメモリーロードされて動作する「Puppy」が軽くてよさそう。ということで、とりあえずこれに決定。しかし、CDDなしでインストールができないと始まらない。。。
  •  PuppyLinux?http://openlab.jp/puppylinux/#siyo
     PuppyLinux? 日本語化→http://sakurapup.browserloadofcoolness.com/viewtopic.php?f=23&t=1963

「unetbootin」をつかってCDDなしインストール成功!

  1. あれこれ調べるうちに、「Sourceforge」内の「unetbootin」というLinuxなどのインストーラーの存在を知る。CDDを使わずにダウンロードサイトからのisoイメージをUSBメモリに直接インストールできるツールらしい。→http://sourceforge.jp/projects/sfnet_unetbootin/
  2. とりあえず「PuppyLinux?」のisoイメージを上記サイトからHDDにダウンロードし、「unetbootin」もダウンロード。
  3. 「unetbootin」を起動して、「PuppyLinux?」のisoイメージを置いたディレクトリを入力し、インストール先をHDD(Cドライブしか指定できなかった。1GB弱しか空きがないので焦る・・・)にして作動させ、再起動すると・・・
  4. windowsとunetbootinを選択する起動画面が登場!unetbootinを選択すると、HDD上のlinuxのファイルを次々とメモリーにロードしてゆく画面が1分程度続き、puppyが起動。
  5. こうして、見事PuppyちゃんとwinXPのデュアルブートが実現したのでした!あまりにあっけなく成功して拍子抜けするほど。CDD不要というのもさることながら、何と言ってもHDDにパーティションを切ったり特殊フォーマットをしたりすることもなく、FAT32のもとのフォーマットとパーティション構造のままでPuppyちゃんと共存できたのが画期的でうれしい。
  • なお、「unetbootin」には様々なLinuxのディストリビューションが登録されていて、事前にisoイメージのダウンロードをしなくても、直接希望のLinuxディストリビューション名を指定してインストールを行うことができる。しかし、「Puppy」に関しては、(そもそもすべてメモリーにロードして実行するのが前提でHDDインストールを必須としないためか)インストール対象をPuppyに指定してHDDインストールを実行しても、HDDに必要なファイルがセットされなかった。

PuppyLinux?の初期設定

 ※「設定」アイコンクリックで、特にマニュアルなどなくても各種設定が直感的に進んで行く。
  1. とりあえずは、無線LANの設定。
    1. デスクトップの「設定」アイコンクリック(アイコンはすべて1回クリックで起動する)でPCP起動→ネットワーク→ネットワーク情報
    2. 「Internet by wireed or wireless LAN」選択
    3. 有線LANなら「eth0」、無線LANなら「wlan0」選択。今回は後者を選択
    4. 「ワイヤレス」選択
    5. 「スキャン」で受信される無線LANのチャンネルを検索し、自宅のものを選択
    6. あとは、自宅の無線LANのセキュリティ情報などを画面にしたがって設定してゆく
  2. 次いでPCP→ネットワーク で「ファイアーウォール」を選択し、「ON]にしておく。セキュリティの程度は不明だが、これでファイアーウォールが設定されるらしい
  3. 次いでPCP→ドライブ で「個人保存ファイルの設定」選択。初期のままでは、いわゆるCD起動の状態(HDDでwinとデュアルブートはしているものの、unetbootinを介してisoイメージからの起動なので)なので、一生懸命設定してもシャットダウンしたら初期化されてしまい(というか、何も設定情報が残らない)、次回起動したときにはまた何もかも未設定の状態に戻ってしまう。
    1. 物理メモリの拡張領域となるスワップファイルは初期値のまま(130MB)でよさそう
    2. 個人情報ファイルは初期値で512MB。あとでインストールしてゆくプログラムは数十MBなので初期値のままでも大丈夫だが、メーラーをインストールしてメールを保存したりするのなら足りなくなる可能性があるので、HDDの余裕があれば1GB(1024MB)程度確保しておくとよいようで。
    3. 個人情報ファイルはデフォルトではroot(cドライブ内)に作成される。本機の場合はCドライブの残量が数百MB程度しかないので、Dドライブに保存場所を設定したいところ。その場合は「戻る」をクリックして希望のドライブを選択。希望のドライブがリストに出ない場合は、PCPウインドウ下部の「マウント」ボタンをクリックして所望のドライブを「マウント」にしておく
    4. 本当は大容量のUSBHDDに個人保存ファイルを格納したいところだが、どうも外付けドライブに保存先を設定すると動作が不安定になる(プログラムが外付けドライブにアクセスしている最中に突然ウインドウが閉じてしまうなど)ので、おとなしくDドライブに設定しておくことに。
    5. 個人情報ファイルはどうやら一度シャットダウンしないと作成されない。シャットダウンしないまま使いつづけると、初期値の300MBあまりの設定のままとなり、メールのダウンロードなどの作業をしたりプログラムのダウンロードを繰り返したりしていると容量オーバーして自動的にシャットダウンされてしまうので、、ここらで一度シャットダウンして再起動。シャットダウンはwin 同様に左下「メニュー」ボタンクリックでシャットダウン(再起動)を選択
    6. 再起動したらスクリーン右下部のメニューバー内の緑の楕円を積み重ねたようなアイコンの上にマウスカーソルを移動して個人情報ファイルの全体容量と使用量を確認する
  4. 次いで、ブラウザの設定を行う。初期状態では「midori-wrapper」というブラウザがデフォルトブラウザに設定されているが、これは日本語入力に対応していないので、Operaやchrome、Firefoxなどwinで馴染みのものをインストールしておくと良さそう。今回は、メーラーもか兼ねてくれるのでOperaを選択することに。
    1. デスクトップ上部の「インストール」アイコンをクリック
    2. 「インターネット」を選択し、右側のウインドウ内からOperaの最新版をクリック。あとは自動的にインストールが進行するので、小ウインドウが開くたびに「OK」をクリックしてゆくとよい
    3. インストールが完了したらデスクトップアイコンの「ブラウザ」をクリックしてブラウザを起動させる。最新版にバージョンアップするように指示が出れば従う。
    4. AdobeFlashPlayerなどのプラグインが必要になる場合があるが、ブラウザから版者のサイトに行ってダウンロードしてもうまく動作しなかったりインストールを拒まれたりすることがある。その場合は上記と同様に「インストール」ボタン起動でインターネットの項で右欄に表示されるプログラム列から目的のプラグインを探してインストールする。Flashの場合はAdobeのサイトからダウンロードしようとしてもうまくゆかない。
    5. 同様にして、Skypeなどのインターネットソフトも「インストール」ボタンからインストールできる

ソフトのインストール

Opera

  • 上記の通り、とりあえず、ブラウザのoperaを「インストール」>「インターネット」からダウンロード。
    • puppy付属のoperaはバージョンが古いので、operaのHPからLinux版のVer.12をDL&インストール。一瞬エラーっぽいのが出たけれど、その後は正常に動作している。
  • 次いで、上記の通り同じく「インストール」>「インターネット」からFlashPlayer?もインストール。
  • Linuxでワープロや表計算を使うことはあまり想定していないが、メールに一太郎やofficeのファイルを添付してくる人がいて、それをそのままpuppyで読めると便利。でも現実には、少なくともLinux版の一太郎はpuppyにはインストールでいないらしい。これらのフォーマットを読めるだけでもいいのだが、そういうソフトも見あたらない。まあ、そういうときはメイン機を使えばいいわけだし、そんなに困らないのでそのまま特に深くは調べていない。

IP Messenger

  • 家庭内LANでのpcやAndroidタブレット間での連絡やファイルのやりとりにIP Messengerを使っているので、puppyでもあると便利かなと。
  • Win用:IP Messenger(窓の社)
  • Android用:IP Messenger clone!(GooglePlay)
  • Linux用:

使い勝手

  • Puppyの個人保存領域は任意のドライブに任意の大きさで設定できるので便利。ブラウザはOperaをインストールし、Skypeもインストールしたけれど、何れも20MBぐらいの容量なので、保存領域はとりあえず初期値の500MBで充分ぽい。
  • 家庭内LAN上のネットワークドライブも簡単に利用できるので、Androidで無理してLAN上のwindowsのファイルをのぞきに行くより簡単でなじみやすい
  • 画面の感じやメニューの使用感が全体として(少なくともAndroidより)windowsに似ているので、Androidタブレットよりも、この旧式pcにPuppyをインストールしたものの方が、単にweb閲覧とメールチェックのみなら使いやすい。

WinXPsp3と比べて、よいところ

  • 起動当初の使用感はあまり違わない。でも、WinXPは休止を繰り返したり長時間使いつづけているとHDDへの連続アクセスが発生してまったく使い物にならなくなるのに対し、puppyでは、ずっとシャットダウンせずに使いつづけても軽さは変わらないのがすごいところ。
  • 休止モードはメニューにないものの、シャットダウンせずに蓋を閉じるとモニタも無線LANアダプタも消えて、本体は冷たくなるので、実質的にこの動作で休止モードが実現できている様子。
  • なにしろ、導入時の周辺機器セットアップがあまりに簡単なのには驚き。無線LANについて若干の手順が必要だったものの、とくにHelpを参照しなくても適当に操作するだけであっけなくつながってしまったし。その他、画面や音も自動的に最適化されているし、マウスや外付けHDDなどのUSB機器の認識も自動。WinだとOS変更時はドライバの入手やインストールで大変なのに。

WinXPsp3と比べて、不便なところ

  • Winお馴染みの文書ソフト類(Officeや一太郎など)が自由に作成・閲覧できない点。これらがメールに添付されてきた場合に困る。Officeに関しては閲覧可能なアプリケーションが存在するようなので、HDDの余裕をみつつインストールを検討。ただ、一太郎に関しては閲覧の術がないらしい
  • Winのフォルダやローカルドライブ、ネットワークドライブへのアクセスやファイルの操作などは、Androidほどではないにしても、やはり不自由。

注意事項

  • 終了時はきちんとメニューボタンからシャットダウンしないと、設定が保存されない

VAIO PCS−HS13BL5へのpuppy Linuxインストール

  • XPマシンであるVAIO PCS−HS13BL5は、win7へのアップグレードは不適合。ということで、あと1年弱で廃棄するか、ローカルで使いつづけるか、Linuxでも入れてwebブラウザとして生きながらえるか。。。
  • Ubuntu導入は、パーティション数の関係で思わぬ頓挫。一旦撤退 →blog/PC/ubuntu_Linux
    • DドライブをCと統合してひとつドライブを減らせばインストールできるはずだが、いろいろ面倒なので。。

puppy LinuxのHDDインストール

起動CDからのインストール

  • VAIOには当然CDドライブが付いているので、Linuxのインストールも思いのまま(のはず)。
  • まずDVDでpuppyの起動ディスクを作成
  • それをドライブに入れてpuppyを起動し、HDDへのインストールを試みる。
  • PC再起動、puppy選択・・・あれ?
    • 「GRUB _ 」で止まってしまったり
    • 起動ファイルがないとメッセージがでたり・・・

unetbootinからのインストール

  • 上記Victor同様にunetbootinとpuppyCDのisoファイルを使ってインストールを試みるも、うまくゆかず。なかなか手強い

「Puppy_Linux_431JP2012_Installer.exe」を使ってのインストール

  • 改めてpuppyのサイトを見ていると、「Puppy_Linux_431JP2012_Installer.exe」という自動インストールプログラムが存在することに気づく。なんだ、これがあればvictorへのCD-ROMなしインストールも簡単だったのでは?と思いつつVAIOで試すと・・・うまくゆかない。

NTFSフォーマットが原因か?FAT32パーティション作成で成功!

  • 最終的に、VAIOの内蔵HDDのドライブがNTFSフォーマットであることが不調の原因では?という結論に行き着き、Dドライブをすこし縮めて3GB程度の領域を作ってFAT32フォーマットし、[http://openlab.jp/puppylinux/man-jp/manual/puppy301/4_install_puppy.html]の4.2.1に従って、起動CDからLinuxを起動し、作成した FAT32フォーマットのフォルダへ「FRUGAL」インストールとブートローダのインストールを試みたところ、既存winowsとのデュアルブートも含め、無事成功。ほっ。
  • PCを再起動すると、まずboot.iniではなくmenu.lstが起動し、puppy Linuxかwindowsかを訊いてくる。ここでwinXPを選択すると、boot.iniが起動し、再度winXPを選択すれば無事、今までのXPが立ち上がる
  • menu.lstで、インストールを失敗したpuppyなど、選択することがないであろう選択肢も表示されるので、puppy上のエディタで編集することに・・・と、上記サイトでmenu.lstがあると教示される、mnt>hda2>boot>grubというフォルダ自体がない。いままでのインストール失敗であちこちにmenu.lstが作成されているのでなかなかお目当てのmenu.lstが見つからない
  • なんと、リカバリ用のHDD筆頭領域であるsda1内のroot(ディレクトリでなく、どのフォルダにも属さないディレクトリ直下)にmenu.lstが作成されているのを発見。
  • 普段はまだXP主体なので、デフォルトでXPが起動するように、メニューの順序を変えてセーブ。

Ethernet接続ができない・・・

  • DVD起動の際はできていたのに、HDD起動するとEthenet接続ができず、インターネットがみられない・・・
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Last-modified: 2014-11-09